③【15時間で出産ができない体に】〜妊娠ができない心臓弁置換術手術前後の体験記〜

前の投稿↓↓↓の続きになります。

①【わたしの2度止まった心臓】〜弁置換術に至るまでわたしが経験した症状の体験記〜
自己紹介普通の小中学校、高校、短大生活を健康的に過ごした人間です!子どもが好きで保育士になりました(^ ^)!保育士の職も板につき、楽しい日々を送ってきたアラサー女子です✌︎('ω')...

②【2度目の手術と悲しい宣告】〜生体弁から機械弁へわたしの2度の弁置換術の体験記〜
前の投稿↓↓↓の続きになります。①2度目の違和感1度目の手術が成功し、日常生活も全回復!飲み薬はたくさん出ていたけど症状に苦しむ生活に比べたらどうってことありませんでした( ̄...

15時間に及ぶ手術の術後

術後の記憶はほとんどありません。

意識が戻るまでに数日かかりました。

意識が戻るまでと戻ってから数日間は、

人工呼吸器をつけ、ICUにこもっていました。

これがまた厄介で、水が一切飲めません。

体に繋がれている管から栄養や水分は

供給されているため、問題はないのですが、

喉がカラカラになります。

そして、それを伝えようにも

人工呼吸のせいで上手く話せません。

ほとんどの発声は、何言っているか

わからなかったと思います。

なぜか、ICUの看護師さんには、

伝わっていました笑

看護師さんのスキルには脱帽ですm(_ _)m

家族がお見舞いに来てくれた時は、

かろうじで動かせるようになった手で

画用紙に文字を書いて会話をしていました。

これは、その時の画用紙の一部です(-∀-;;)

翻訳:ほいくえんでたおれたのか
翻訳:手術いらい ぜんぶ きおくそうしつ

読める字は、当時婚約者であった旦那が

翻訳してくれたみたいです笑

手術を受けた病院のICUは、

家族以外は入れないルールでしたが、

婚約者はOKなんですね!

手術以来全部記憶喪失とありますが、

術後、麻酔を流していた影響か

夢と現実の区別が難しくなっていて

頭の中がごちゃごちゃでした。

その中で保育園で倒れた夢を見て

病院にいる理由が保育園で

倒れたからだと本気で思っていました笑

現実がようやく把握できるようになったのは

麻酔を止めてからです。

その中で、手術前のお医者さんの

言葉を思い出します。

「子どもはもう産めません。」

術前や術後は、その意味をしっかり

考える余裕がありませんでした。

もちろん、手術をしなければ

助かりませんでしたので

仕方のないことと思えればそれまでです。

どう考えても、

この虚無感は拭きれませんでした。

出産ができないわけ

出産ができない理由は、

わたしの心臓疾患によるものです。

できるだけわかりやすく説明できるよう

心がけます。

また、わたしの体験から得たものです。

医療的な参考にはしないでください。

わたしの受けた手術は、

大動脈弁置換術というものです。

心臓には、血液を送り出す際に

開閉する弁があります。

この弁が開閉する時に生じる音が

心臓のドキドキという音です。

大動脈弁置換術は、この弁を

人工弁に取り替える手術です。

人工弁には、2種類あります。

  • 生体弁

ウシやブタなどの動物から作られています。血栓ができにくく、脳梗塞のリスクが低いというメリットがある反面、耐久性に欠けるといったデメリットがあります。

  • 機械弁

カーボンから作られています。血栓ができやすく、脳梗塞のリスクが高いというデメリットがある反面、耐久性に優れているといったメリットがあります。

血栓ができてしまう機械弁では、

「ワーファリン」という飲み薬を

定期的に検査しながら一生休むことなく

投薬し続ける必要があります。

このワーファリンが胎盤を通り、

胎児に影響を及ぼすため、

妊娠ができないと言われています。

わたしは、1度目の手術では、

迷わず、生体弁を選択しました。

わたしのように出産を

希望する患者さんは、

生体弁を選択すると思います。

しかし、2度目の手術では、

その生体弁がダメになってしまったことが

命の危機の要因であったため

機械弁以外の選択が

残されていませんでした。

もう一度、生体弁にすると

耐久性の関係から今後3度目の手術を

しなければならない確率が高いです。

わたしの場合、弁だけでなく

心臓の壁、付近の血管を

複数人工のものに換えているため

3度目の切開手術の成功率は限りなく

ゼロに近いと言われました。

今後、手術することのないであろう

丈夫な機械弁を選択するほか

なかったのです。

よって、わたしは、ワーファリンを

投薬し続けなければならなくなり、

妊娠、出産のできない体となりました。

本当に出産できる方法はないのか

術後、出産できないことを思い出しても、

家族にも婚約者にもその話題を

出しませんでした。

どうにもならないことを

言っていても、しようがないからです。

そこで、心のよりどころとなったのが

同じ境遇となった方のブログを

読ませていただくことでした。

「なんでわたしだけ、、、」

と思っている人が他にもいるんだ。

気持ちが楽になり

なんだか救われた気がしました。

その中で機械弁でも出産をした方の

記事を見つけました。

天地がひっくり返るような衝撃でした。

そこで、こんなわたしでも

出産できる方法があるんじゃないかと

病室のベッドの上で調べるように

なりました。

ここまで読んでいただきありがとうございます。次回は、出産した方法について詳しく書いていきたいと思います。また、まとまりのない小さなブログではありますが、わたしが勇気づけられたように同じ境遇の方に届けばよいなと思っています。

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